
半年前、左の臀部(お尻の筋肉)の激痛が1週間続いていた85歳の女性。
痛みが出てから1週間毎日整形外科に通われていたそうですが、痛み止めや湿布をくれるだけで一向に良くならなかったそうです。
杖をついても一人で歩くのは危ないほどの状態だったおばあちゃんの改善経過の話をします。
痛みで眠れないほど辛かったおばあちゃんが初めて来られた時の様子
激痛は急にやってきました。
庭仕事をしていたおばあちゃんはしゃがみ込んでいて体勢を変えようとした瞬間に左のお尻に激痛が走ったそうです。
すぐに家族の方に病院へ連れて行ってもらったそうですが、整形外科というのはこうゆう症状に対しては治療はしてくれません。
痛み止めや湿布を処方するだけで「様子を見ましょう」という感じだったそうです。
それでも藁をもすがる思いで1週間毎日整形外科に通われたそうですが、全く痛みはなくならなかったそうです。
その辛い状況を知った当院に通われているお客様の紹介で当院に来られることになりました。
上向きで寝ることもできないほどの激痛
初回は紹介者の方が連れてきてくれました。
来られた時は、その方に支えられてやっと歩ける状態で一人では危ない状態でした。
玄関からそのまま施術台まで来ていただきましたが、座っても痛い、上向きで寝るのも痛い、というかなり重症な状態でした。
横向きで丸まると痛みが引いていたのでその姿勢で施術を始めました。
脚を持って可動域の検査をしようとしましたが、痛みで顔が歪みます。
そこで痛みの出ない範囲で動かし、臀部をやさしく擦るような手技を1~2分したところ、その激痛は和らいでいきました。
そのあとは上向きになることもできたので、できる範囲の施術を施しました。
施術後は杖を使わなくても歩けて、しかもその時は1週間の痛みが嘘のように消えてなくっていたので大変驚かれていました。
1週間後、また激痛が・・・
翌日の話を聞いたところ、痛みもなく歩けるようになっていたそうです。
しかし、1週間経った日、朝起きたらまた同じところに激痛が走ったそうです。
今度は家族の方に車で送ってもらって当院に来られました。
初回よりは痛みも減っていましたが、すぐには完璧には治らない様子でした。
やはり年齢的なこともあり、関節が硬くなっていました。
それから1週間に1回のペースで来ていただきました。
痛みの箇所はお尻から腰に移っていました。
施術をする度に徐々に改善はしていきましたが、良くなってきた頃に家でコケてしまい、また痛みが出るということを何度か繰り返しておられました。
間違った知識の修正が大事
どれだけ良い治療ができても日常生活までみているわけではないので、間違った知識や間違った行動をしていると改善まで時間がかかります。
多くの方が間違っているのですが、健康でいるために運動をしなければならない、と思い込んでいる方が非常に多いです。
年配の方々も筋トレをしないと筋肉が衰えるから、痛みを抱えながらも筋トレをされている方がいます。
運動や筋トレはもちろん大事ですが、身体が正しい状態になっていない時は逆効果になります。
痛みは身体からのサインですので、その動きをやってはいけない、という意味です。
歩くのは大事だからと、痛いのにワーキングを習慣にされている方がおられすがこれも逆効果です。
痛み止めや湿布などでごまかして運動するのなんてもってのほかです。
身体を正しい状態に整えれば血流は良くなり痛みは改善していくので、その状態になってから無理のない範囲で行うようにしましょう。
運動や筋トレの仕方も間違っている方が本当に多いので注意が必要です。
おばあちゃんも早く良くなりたいと焦って歩くのをがんばっておられたので、来られる度に、無理をしないようにとお伝えしていました。
家でも私のアドバイス通りに過ごされていたので、日を追うごとに改善していかれました。
『一人で電車に乗れるようになったんよ』
つい先日、とても上機嫌にやってきたおばあちゃん。
私に伝えたくてうずうずしているようでした。
それは、今まで一人で電車に乗って出かけるのが怖くて痛みが出てから一人で出かけることを辞めていたそうなのですが、3週間ぶりに来られた時に『一人で電車に乗って淀屋橋の歯医者さんに3回も行ってきたんよ』と大変嬉しそうに話されていました。
それを聞いた私もすごく嬉しくて感動しました。
つい数か月前は一人で歩くのもままならなかったのに、今では自分が行きたいところに一人で行けるようになっているんです。
しかも杖なしでですよ。
もし、あのまま整形外科に通っていたら、車いすや寝たきり状態になっていたかもしれません。
寝たきりになると認知症のリスクも高くなるので、そう考えると人生が大きく変わったと思います。
来られる前は睡眠の質も悪かったそうですが、今ではぐっすり眠れているようです。
これが自然治癒力なんですね。
いくつになっても諦めなければ改善する可能性がありますので、あなたも諦めず頑張りましょう。
セロトニン活性療法は認知症予防にも効果が期待できるので年配の方にもオススメです。